確率変数の分散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 03:02 UTC 版)
2乗可積分確率変数 X の分散は期待値を E[·] で表すと V [ X ] = E [ ( X − E [ X ] ) 2 ] {\displaystyle V[X]=E{\big [}(X-E[X])^{2}{\big ]}} で定義される。これを展開して整理すると V [ X ] = E [ X 2 ] − ( E [ X ] ) 2 {\displaystyle V[X]=E[X^{2}]-(E[X])^{2}} とも書ける。また確率変数 X の特性関数を φX(t) = E[eitX] とおくと(i は虚数単位)、これは 2階連続的微分可能で V [ X ] = − φ X ″ ( 0 ) + ( φ X ′ ( 0 ) ) 2 {\displaystyle V[X]=-\varphi _{X}''(0)+(\varphi _{X}'(0))^{2}} と表示することもできる。 チェビシェフの不等式から、任意の正の数 ε に対して P ( | X − E [ X ] | > ε ) ≤ V ( X ) ε 2 {\displaystyle P(|X-E[X]|>\varepsilon )\leq {\frac {V(X)}{\varepsilon ^{2}}}} が成り立つ。これは分散が小さくなる程期待値の近くに確率変数の値が分布することを示す大まかな評価である。
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