砂糖法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/30 13:44 UTC 版)
砂糖法(さとうほう、英: Sugar Act)は、1764年4月5日に英国首相ジョージ・グレンヴィルの主導により英国議会で制定された関税に関する法律である[1]。アメリカ歳入法(英: American Revenue Act)、アメリカ関税法(英: American Duties Act)とも呼ばれる。法の序文には、「この王国の歳入を改善するには新しい規定と規制を確立すべきである ... また ... 歳入を高めるべく努めることは正当であり不可欠である ... 上述のものを防衛し、保護し、安全を確保する費用を負担するために」と述べていた[2]。砂糖法の制定以前には糖蜜法(1733年成立)があり、これは英領でない植民地から輸入される糖蜜に1ガロン当たり6ペンスを課すことによって英領西インド諸島産の糖蜜を保護するためものだったが、植民地の課税逃れのために実際に徴収されることはなかった。砂糖法は、関税率を1ガロン当たり3ペンスに減額する一方、徴税の強制力を強めたものである[3]。また、課税対象もワイン、コーヒー、衣類などに広げられた。もっとも密貿易者とそれを取り締まる職員には甘いものとなっていた。英国はフレンチ・インディアン戦争(1754年 – 1763年)で負った莫大な負債を返済するための資金集めという意図が強かった。
- ^ a b “The Sugar Act; Titled The American Revenue Act of 1764”. U.S.history.org. Independence Hall Association. 2008年9月23日閲覧。
- ^ Miller pg. 101
- ^ a b Miller pg. 100-101
- ^ Miller pg. 96-99.
- ^ Gary Nash pg. 45. Middlekauff pg. 55-63.
- ^ Middlekauff pg. 62.
- ^ Middlekauff pg. 65.
- ^ Anderson pg. 574.
- ^ Middlekauff pg. 66-67. Miller pg. 101. ミラーは「この法は七年戦争の真っ暗な時代におけるフランスとインディアンの襲撃よりも大きな警鐘をニューイングランドに鳴らすものだった」と記した。
- ^ Miller pg. 101-102.
- ^ Alexander pg. 24. Middlekauff pg. 67-73.
- ^ Miller pg. 149-50.
- ^ Draper pg. 290-291
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