石田洸介
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/14 00:25 UTC 版)
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選手情報 | ||||
フルネーム | 石田 洸介 | |||
ラテン文字 | Kosuke ISHIDA | |||
国籍 | 日本 | |||
競技 | トラック | |||
種目 | 長距離走 | |||
大学 | 東洋大学総合情報学部総合情報学科 | |||
生年月日 | 2002年8月21日(22歳) | |||
生誕地 | 日本・福岡県遠賀町 | |||
身長 | 172cm | |||
体重 | 58kg | |||
自己ベスト | ||||
3000m | 8分04秒20 | |||
5000m | 13分34秒74 | |||
10000m | 28分08秒29 | |||
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石田 洸介(いしだ こうすけ、2002年8月21日[1] - )は、福岡県遠賀町[2]出身の日本の陸上競技選手。専門は長距離走。
経歴
中学時代まで
遠賀町浅木小5年生の時に芦屋JCで本格的に陸上競技を始める[3]。
北九州市立浅川中学校に進学し、1年次、2年次とジュニアオリンピック1500mで優勝を果たす。3年次には全日本中学校陸上競技選手権大会にて1500mと3000mの二冠を達成。1500mのタイムは3分54秒34の大会新記録であった。その後も自身の記録を更新し、10月に行われたジュニアオリンピックでは3000mに出場し、8分17秒84の中学新記録で優勝した[注釈 1]。さらに、12月に行われた日体大長距離記録会5000mで非公認ながら14分32秒44[2]を記録した。
これにより石田は1500mと3000mおよび5000mの3つの種目で中学新記録を叩き出し、“スーパー中学生“[5]と呼ばれた。
駅伝では、3年次の第23回天皇盃全国都道府県対抗男子駅伝競走大会に出場し、2区(3km)で15人を抜き、区間記録を6秒更新する区間新記録の快走で、チームの入賞に大きく貢献した[5]。
高校時代
群馬県の東京農業大学第二高等学校に進学[6]。1年生時は全国高等学校総合体育大会陸上競技大会や全国高等学校駅伝競走大会の出場を逃すなど、中学時代の快挙から一転して苦境に立たされたが監督からの支援により立ち直る[6][7]。また、親元から離れて進学したため「ここでやめたら(両親が)悲しむ」という意識や、中学記録を作った「プライド」が支えになったと大学進学後に話している[8]。
3年生時、2020年7月18日のホクレンディスタンスチャレンジ千歳大会の5000mに出場、高校日本記録を16年ぶりに更新する13分36秒89を記録した[7][9]。さらに同年9月27日の東海大学記録会の5000mでは自身の記録を更新する13分34秒74を記録した[9][注釈 2]。
2020年12月の第71回全国高等学校駅伝競走大会では1区を走ったが区間14位に終わり、「忘れちゃいけない悔しさだと思う」と後の取材で述べている[6]。
2021年1月には、日本陸上競技連盟による2020年度の選手ファン投票において、中学・高校部門で1位となった[11]。
大学時代
2021年4月から東洋大学に進学[6]。海外に行くことも考えていたが、監督の酒井俊幸から「世界で戦える選手を育成したい」という方針の説明を受けたことで進学先に決めたと述べている[8]。進学直後のインタビューでは2024年パリオリンピックにトラック種目で出場することを目指していると述べ、箱根駅伝にも「駅伝を走るためのスタミナはトラックでも重要な要素」という理由で出場を念頭に置き「往路に憧れがあるので、1区から4区までのどこかで勝負してみたい。最終的には区間記録を作りたいです。」と話している[8]。
1年生の前半は高校時代からの負傷を引きずって満足に走れず、体作りのトレーニングに取り組んだ[12]。8月の夏合宿から本格的な練習を再開した[12]。
同年10月10日、大学駅伝デビュー戦となった第33回出雲駅伝の5区では4人抜きの快走で6位から2位に浮上。18分55秒のタイムで区間賞を獲得した[13]。
同年11月7日、第53回全日本大学駅伝では4区へ出走。9位で襷を受けると8位へ順位を上げ、更に7位と4秒差まで追い上げる快走を見せ、青学大・髙橋勇輝と同タイムで区間賞を獲得した[14]。
第98回箱根駅伝に向けては「1年生での三大駅伝区間賞達成」を期待する意見が見られたが[12][15]、補欠登録のまま出走には至らなかった[16]。監督の酒井は「調子が万全ではなかった。20キロという距離を考えた場合、他の選手を起用したということです」とその理由を説明し、「次回大会は1区で区間新記録を出した中大の吉居大和君と勝負してほしい」という期待を述べた[17]。石田自身も20kmクラスの距離には不安があることを2022年の取材で認めており、「まだまだ弱点だらけなので、一つひとつ克服していきます」と述べている[18]。
2年生時、第34回出雲駅伝では3区に出場。10位で襷を受けたものの区間9位にとどまり、順位を上げることはできなかった(東洋大は総合9位)[要出典]。第54回全日本大学駅伝では2区に出走。出雲駅伝と同じく区間9位だったが6人を追い抜き15位から9位に押し上げた。東洋大は総合8位でフィニッシュし、シード権を獲得[19]。第99回箱根駅伝に関しては「2区か4区」を希望していた[20]。石田は希望通り2区に起用されたが[21]、区間19位と振るわず17位から19位に後退した[22]。東洋大学は石田の不調をその後の区間で挽回し、総合10位でシード権を確保した[22]。石田は2023年2月のインタビューで2年生シーズンの駅伝について「何一ついい走りができず、申し訳ない気持ちでいっぱい。その中でも自分を起用していただいたことにとても感謝している。」と述べ、箱根の時にはレース前に「疲労で免疫力が低下していた」とコメントしている[23]。
3年生時の第35回出雲駅伝、第55回全日本大学駅伝と第100回箱根駅伝は出場選手登録から漏れた[24][25][26]。一方11月の川越ハーフマラソンは1時間17分44秒で完走した[27]。監督の酒井は、2023年12月のWEB記事に掲載されたコメントで石田を「走るべき選手」の一人として挙げ、「レースに出るとそれなりの結果を求められる存在である」ため、体調が万全ではなかった後の「充電期間」として練習に取り組ませている状況であると述べた[27]。のちに、前年度の不振から競技を退くことも考えるほど悩んでいたと報じられている[28]。
4年時は5月9日の関東インカレの1部10000mに出場すると28分08秒29で6位(日本人4位)に入り3年半ぶりに自己ベストを更新した[28]。
同年6月23日に開催された第56回全日本大学駅伝対抗選手権大会関東学生陸上競技連盟推薦校選考会の3組に出場し、組トップの28分58秒11で走り、チームの選考会突破に貢献した[29][30]。
戦績
学生三大駅伝戦績
学年 | 出雲駅伝 | 全日本大学駅伝 | 箱根駅伝 |
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1年生 (2021年度) | 第33回 5区-区間賞 18分55秒 | 第53回 4区-区間賞 34分08秒 | 第98回 ― - ― 出走無し |
2年生 (2022年度) | 第34回 3区-区間9位 24分38秒 | 第54回 2区-区間9位 32分21秒 | 第99回 2区-区間19位 1時間10分04秒 |
3年生 (2023年度) | 第35回 ― - ― 出走無し | 第55回 ― - ― 出走無し | 第100回 ― - ― 出走無し |
4年生 (2024年度) | 第36回 - - | 第56回 - - | 第101回 - - |
脚注
注釈
出典
- ^ 石田 洸介 - 第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(スポーツ報知)2022年11月8日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b “石田(浅川中)区間新宣言 福岡2区のスーパー中学生 都道府県対抗男子駅伝きょう号砲”. 西日本スポーツ. (2018年1月21日) 2021年2月27日閲覧。
- ^ “町長に高校新を報告 遠賀町出身の石田さん 陸上5000メートル”. 西日本新聞 (2020年8月22日). 2021年10月10日閲覧。
- ^ “増子君(鏡石中)日本中学生新記録で優勝 東北中学生陸上男子3000㍍ 従来の記録を2秒以上更新”. あぶくま時報. (2022年8月10日) 2022年9月6日閲覧。
- ^ a b “福岡2区・石田、区間新 15人抜きで4位入賞貢献 全国都道府県対抗男子駅伝”. 西日本スポーツ. (2018年1月22日) 2021年2月27日閲覧。
- ^ a b c d “2024年パリ五輪へ照準 強豪・東洋大進学 石田洸介が抱負”. 上毛新聞. (2021年2月15日) 2021年2月27日閲覧。
- ^ a b 陸上競技マガジン編集部 (2020年8月11日). “【陸上】中学記録保持者が高校新「これで中学までの選手と言われない」石田洸介、葛藤の日々を超えて次のステージへ”. BBM Sports 2021年2月27日閲覧。
- ^ a b c “【ルーキーインタビュー】東洋大に入学した石田洸介「目標はパリ五輪出場」”. 月陸Online. (2021年4月2日) 2021年4月10日閲覧。
- ^ a b “【長距離】東農大二・石田洸介が5000mで13分34秒74再び高校新!”. 月陸Online. (2020年9月27日) 2021年2月27日閲覧。
- ^ “洛南高・佐藤圭汰5000mで13分31秒19の高校新!1500mと2種目の高校記録保持者に”. 月陸Online. (2021年10月3日) 2021年11月22日閲覧。
- ^ “【JAAFファン投票2020】中学・高校部門 第1位 石田洸介(東京農大二高)”. 日本陸上競技連盟 (2021年1月27日). 2021年2月27日閲覧。
- ^ a b c “ルーキー「3冠」に王手の東洋大・石田 足取り軽く箱根に挑めるわけ”. 朝日新聞. (2022年1月1日) 2022年1月4日閲覧。
- ^ “【出雲駅伝】東洋大スーパールーキー・石田洸介が鮮烈デビュー!5区区間賞で2番手へ 東京国際大が優勝へ盤石”. 月陸Online (2021年10月10日). 2021年10月10日閲覧。
- ^ “4区区間賞は青学大・高橋勇輝&東洋大・石田洸介!東京国際大が逃げ、早大が追う展開に”. 月陸Online. (2021年11月7日) 2021年11月23日閲覧。
- ^ “【箱根駅伝】東洋大石田洸介1年生“区間賞3冠”王手も「こだわってない」”. 日刊スポーツ. (2021年12月20日) 2021年1月4日閲覧。
- ^ “【箱根駅伝】東洋大スーパールーキー石田洸介が出番なし…17年連続シード死守へ”. スポーツ報知. (2022年1月3日) 2022年1月4日閲覧。
- ^ “【箱根駅伝】東洋大意地の4位 欠場のルーキー石田洸介に酒井監督「来年は中大の吉居君と勝負してほしい」”. スポーツ報知. (2022年1月3日) 2022年1月4日閲覧。
- ^ “東洋大・石田洸介「まだまだ弱点だらけ」、1年目の悔しさも「世界」を目指す力に”. 4Years.. (2022年3月2日) 2022年6月14日閲覧。
- ^ 総合成績 - 第54回全日本大学駅伝(テレビ朝日)2022年11月7日閲覧。
- ^ “《箱根路を駆ける・上》石田洸介(東洋大)新田颯(育英大)《出走期待の群馬県勢紹介》”. 上毛新聞. (2022年12月28日) 2023年1月3日閲覧。
- ^ “東洋大・石田洸介「自信ついた」…挫折を乗り越え、初の箱根路”. 読売新聞. (2022年12月29日) 2023年1月3日閲覧。
- ^ a b 第99回 箱根駅伝 総合第10位 - 東洋大学(2023年1月3日)2023年1月3日閲覧。
- ^ [陸上競技第99回箱根駅伝インタビュー3日目・石田洸介] - スポトウ(東洋大学スポーツ新聞、2023年2月11日)2023年10月9日閲覧。
- ^ 選手紹介 東洋大学 - 出雲駅伝(2023年10月9日閲覧)
- ^ 東洋大学 - 全日本大学駅伝ウェブサイト(2023年11月12日閲覧)
- ^ “東洋大学|出場校一覧|第100回|箱根駅伝 番組公式サイト|日本テレビ”. 日本テレビ. 2024年1月2日閲覧。
- ^ a b 藤井みさ (2023年12月18日). “今季苦しむ東洋大学。酒井俊幸監督が期待をかける4年生たちは、箱根駅伝でチームを引き上げられるか〈第100回箱根駅伝〉”. Sports Graphic Numberweb. 2024年1月3日閲覧。
- ^ a b “東洋大・石田洸介が自己ベスト更新で6位、「今出せる力は出し切れた」/陸上”. サンケイスポーツ. (2024年5月9日) 2024年5月11日閲覧。
- ^ “東洋大・石田洸介は3組トップ「ゆさぶりを利用しながら冷静に対応できた」/全日本大学駅伝関東選考会”. サンケイスポーツ. (2024年6月24日) 2024年6月25日閲覧。
- ^ “3組目は東洋大・石田洸介が盤石の走り!立教大は初出場へ前進 法大途中棄権/全日本大学駅伝関東選考会”. 月陸Online. (2024年6月24日) 2024年6月25日閲覧。
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