相対論的効果によるビーミング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/04/13 04:03 UTC 版)
「ブレーザー」の記事における「相対論的効果によるビーミング」の解説
ブレーザーからの放射は、高速のジェットにおける特殊相対性理論効果(相対論的ビーミング)によって増幅されている。ジェットを構成するプラズマの総体としての速度は光速の95%–99%にも達する(この総体としての速度は、ジェットの中の電子や陽子の典型的な速度ではない。個々の粒子はバラバラに動いているが、これらを全体としてみた速度のことである)。 ジェットの静止系から見た放射光度と地球から見た放射光度との関係は、ジェットの性質に依存する。つまり、その放射がジェットの衝撃波面からのものか、ジェットの中に連なる明るいプラズマのかたまりから来るのか、あるいはジェット内の磁場と運動する粒子が相互作用を起こすことで放射されるのかによって異なる。 相対論的ビーミングの単純なモデルによれば、ジェットの静止系から見た光度Seと地球で観測される光度Soとの関係は、特殊相対性理論で説明することができる。天体物理学においてドップラーファクターDと呼ばれる量を用いると、Soは Se × D2に比例する。
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