相対取引価格
【英】: arm's length price
同義語: アームズ・レングス・プライス
アームズ・レングスとは文字通り腕の長さをいい、通常 at arm's length で、「一定の距離を置いて」、「親密になるのを避けて」といった意味を指す。したがって、アームズ・レングス・プライスとは、取引が独立した非関連者間で行われたとした場合に通常成立するであろう価格をいう。 石油産業は一般に高度に一貫操業化しており、石油の探鉱・開発、生産からガソリンスタンドまで、自己系列の勘定内で行う例が多い。いわゆるメジャーズといわれる国際石油資本がその代表例である。この場合は、たとえば一企業グループに属する生産担当会社が、同グループの精製担当会社に売却する原油の価格を、一般市場で独立系生産業者が売る価格と無関係に決定することができる。この価格を移転価格(transfer price)と称する。そしてこの移転価格は、そのグループ全体の納税額を最小に(グループ全体の利益を最大に)するよう恣意的{しいてき}に決定されがちである。すなわち、移転価格がアームズ・レングス・プライスからかけ離れたものとして設定された場合には、課税上も大きな弊害を生むこととなる。アームズ・レングス・プライスを具体的にどう計算するかは難しい問題であるが、米国内国歳入法第 482 条には、移転価格操作による租税回避を阻止すべく規定がおかれている。 |

アームズ・レングス・プライス

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