画風準備期・草体落款時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 07:00 UTC 版)
「鈴木其一」の記事における「画風準備期・草体落款時代」の解説
年記がある其一の作品は少ないが、落款の変遷から画風展開を追うのが普通である。抱一在世中は、抱一から譲られた号である「庭拍子」、または「其一筆」とだけ記す草書落款が多い。この時期は、抱一の住居「雨華庵」の筋向いに住み、身の回りの世話をしながら彼に学び、個性を顕わにしていく画風準備期とされる。ミシガン大学所蔵の「抱一書状巻」によると、其一はしばしば師の代筆を担当したらしく、抱一作品の中には其一筆と酷似した物も見られる。抱一からは、茶道や俳諧も学び、「鴬巣」の俳号をもち、亀田鵬斎や大田南畝らと交わり、彼らの讃をもつ初期作品も少なくない。文政8年(1825年)西村貌庵が著し、抱一が序を寄せた『花街漫録』の挿絵を描いており、他にも10点ほどの版本挿絵が知られる。
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