生成-再結合過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/06 14:46 UTC 版)
「キャリア生成と再結合」の記事における「生成-再結合過程」の解説
キャリア生成と再結合は、電子、正孔、光子、格子振動(フォノン)の相互作用によって半導体中の電子が価電子帯と伝導帯との間で遷移したときに起きる。これらの過程はエネルギーと運動量の両方を保存しなければならない。光子は非常に小さな運動量しか運べないため、フォノンが運動量保存において大きな役割を果たす。 熱的・光学的な生成と再結合は半導体中で常に起きており、平衡状態ではその速度は釣り合っている。よって平衡状態では電子密度と正孔密度 ( n {\displaystyle n} と p {\displaystyle p} ) の積は一定のまま維持されている ( n o p o = n i 2 ) {\displaystyle (n_{o}p_{o}=n_{i}^{2})} 。過剰キャリアが存在する場合 (つまり n p > n i 2 {\displaystyle np>n_{i}^{2}} )、再結合速度は生成速度よりも大きくなり、系を平衡に引き戻す。同様に、キャリアの不足がある場合 (つまり n p < n i 2 {\displaystyle np<n_{i}^{2}} )、生成速度が再結合速度よりも大きくなり再び系を平衡に引き戻す。電子があるエネルギーバンドから別のバンドへ遷移したとき、その電子のエネルギーと運動量の変化量は別の粒子 (たとえば光子、電子、フォノン) でやり取りされる。どの粒子が生成-再結合過程に含まれるかよって、以下に示すモデルが生成と再結合を記述するために用いられる。
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