獣医の使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/05 09:02 UTC 版)
獣医学では、セレギリンはAnipryl(Zoetis社)のブランド名で販売されている。イヌの認知機能障害の治療に用いられ、より高用量では、下垂体依存性副腎皮質機能亢進症(PDH)にも用いられる 。イヌの認知機能障害は、ヒトのアルツハイマー病様の認知症の一種。セレギリン治療を受けた老犬は、睡眠パターンの改善、失禁の減少、活動レベルの増加を示し、ほとんどが1か月で改善を示す 。セレギリンにはイヌ用としてのみ表示されているが、認知機能障害のある老猫にも適応外使用されてきた 。 下垂体依存性副腎皮質機能亢進症の治療におけるセレギリンの有効性には、議論がある。理論的には、ドーパミンのレベルを上げることで作用し、 ACTHの放出を抑制し 、最終的にコルチゾールのレベルを低下させる。一方、セレギリンは下垂体前葉(ほとんどのイヌのケースを含む)の病変によって引き起こされるPDHの治療にのみ有効であると主張する人もいる。改善の最大の兆候は腹部膨満の減少である。 イヌでは副作用は一般的ではないが、嘔吐、下痢、聴力の低下、 唾液分泌 、体重の減少、行動過多、無気力、 見当識障害 、反復運動などの行動の変化が含まれる 。 セレギリンはウマには臨床効果がないと考えられている。
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