献花に際して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/30 09:13 UTC 版)
正教会でも香炉は用いられて大切な習慣と位置付けられるが、香炉を扱うのは司祭と輔祭であり、参祷者が香炉に触れる事は無い。参祷者が永眠者と対面する際には、棺への献花の習慣がある。埋葬式の後半に献花が行われる。参祷者は係の者から受け取った花を棺の中に入れる。この時、聖歌が歌われていることが多い。 他教派と同様、正教会では遺体を穢れたものとして考えない。遺体を収めた棺は聖堂(葬祭場で行われる事もある)の中央に、足が至聖所に向いた状態で置かれ(立ち上がった時の祈りの姿勢の正面が至聖所に向くようにとの意)、参祷者から永眠者の姿が見える事も多い。 合掌する・手を合わせる習慣は正教会には無い。十字を2度描いてから棺に花を入れ、永眠者の額に巻かれている紙製のイコンに接吻し(ただしこの接吻は日本正教会ではあまり行われていない)、十字をもう一度描いてお辞儀をし、次に親族にお辞儀をするのが信徒のやり方である。 ただし未信徒の場合は信徒と同様の作法を守る必要は無い。お辞儀をして花を棺に入れ、もう一度お辞儀をし、次に親族にお辞儀をするのが一般的である。
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