物質の交換速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 08:28 UTC 版)
「生物地球化学的循環」の記事における「物質の交換速度」の解説
ある化学物質が1つの場所に保持される期間は滞留時間(residence time)で表現され、長期間にわたり保持される場合から短時間のうちに交換される場合まで幅広い。例えば石炭鉱床は炭素を億年単位で貯蔵しており、このように長期的に滞留する場所はリザーバー(reservoir)と呼ばれる。これに対して比較的短期間しか滞留しないような場所は交換プール(exchange pools)と呼ばれる。一般にリザーバーは非生物的な要素で、対して交換プールは生物的要素で構成される。動物や植物などの生物は交換プールの例であり、生物は炭素や他の元素を利用して各種生体物質(タンパク質や脂質など)を合成する。生体物質は、生体内で代謝により様々に(化学物質としての)形を変えつつ、最終的には周囲の環境中に再び放出される。生体物質を構成していた各元素が生体内に留まっている期間は、石炭鉱床と比較するとはるかに短い。
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