物質の名称だけで十分な場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/28 22:13 UTC 版)
「物質量」の記事における「物質の名称だけで十分な場合」の解説
要素粒子の選び方には幾分かの任意性があるので、物質の名称だけでは物質量が曖昧となる場合がある。例えば「硫黄の物質量」という言い方では n(S) と n(S8) のどちらを指すか分からない。このような物質の場合は、要素粒子を明示する必要がある。しかし多くの場合、分子性物質では分子が、イオン結晶では組成式で書かれるものが、金属では原子が要素粒子として選ばれるので、物質名だけで曖昧さなく物質量が定義できる。 有機化合物では、大抵の場合、化合物の名称と分子の名称が一致するので、化合物名が要素粒子名になる。例えば、エチルアルコールの物質量はn(CH3CH2OH) を、プロピレンの物質量は n(CH2=CHCH3) をそれぞれ意味する。 イオン結晶は、物質名から組成式が導かれるように命名されていることが多い。例えば、硫酸アンモニウムの物質量は n((NH4)2SO4) を、フェリシアン化カリウムの物質量は n(K3[Fe(CN)6]) をそれぞれ意味する。 金、銀、銅の物質量はそれぞれ、n(Au)、n(Ag)、n(Cu) である。他の金属も同様である。
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