物価と賃金のスパイラル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/22 03:04 UTC 版)
「スタグフレーション」の記事における「物価と賃金のスパイラル」の解説
労働運動などを要件に恒常的・定例的な賃上げが不況下で行われる場合。あるいは賃金・価格統制が解除されることで賃金・物価がキャッチアップインフレを起こす場合。 景気拡大→労働不足→名目賃金の上昇→非正規雇用・労働時間の増加→労働供給量の増加→生産の拡大→緩やかな物価上昇を伴った経済の拡大といった循環を経て、労働者が実質賃金(名目賃金を物価で割り引いたもの)が下がったと判断しその結果、労働組合が将来のインフレ率を織り込み賃金の引上げを要求し、企業が賃上げを受け入れる。このように名目賃金率とインフレ率が同時に同じ速さで上昇すると、実質賃金が上昇しなくなるため、労働供給量が減少し、統計的に失業率が上昇する。こうして、失業率が上昇しているのにインフレ率も上昇しているというスタグフレーションが発生する。
※この「物価と賃金のスパイラル」の解説は、「スタグフレーション」の解説の一部です。
「物価と賃金のスパイラル」を含む「スタグフレーション」の記事については、「スタグフレーション」の概要を参照ください。
- 物価と賃金のスパイラルのページへのリンク