無限グラスマン多様体とベクトル束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/03 09:34 UTC 版)
「スティーフェル・ホイットニー類」の記事における「無限グラスマン多様体とベクトル束」の解説
このセクションでは、分類空間の考え方を使う構成を述べる。 任意のベクトル場 V に対し、Grn(V) で V の n 次元線型部分の空間であるグラスマン多様体(英語版)(Grassmannian)を表し、無限グラスマン多様体を G r n = G r n ( R ∞ ) {\displaystyle Gr_{n}=Gr_{n}(\mathbf {R} ^{\infty })} で表す。この空間は、自然束(英語版) (tautological bundle) γ n → G r n {\displaystyle \gamma ^{n}\to Gr_{n}} の構造が入る。この自然束は、ランク n のベクトル束であり、点 W ∈ G r n ( V ) {\displaystyle W\in Gr_{n}(V)} でのファイバーが Ẃ により表現される部分空間であるようなファイバー V の自明束の部分束として定義できる。 f: X → Grn を無限グラスマン多様体の連続写像とすると、同型を除き X 上の写像 f により誘導された束 f ∗ γ n ∈ V e c t n ( X ) {\displaystyle f^{*}\gamma ^{n}\in {\mathit {Vect}}_{n}(X)} は写像 [f] のホモトピー類のみに依存する。したがって、引き戻しの操作は、ホモトピー同値を法とした写像 X → Grn の集合 [ X ; G r n ] {\displaystyle [X;Gr_{n}]} から、X 上のランク n のベクトル束の同型類の集合 V e c t n ( X ) {\displaystyle {\mathit {Vect}}_{n}(X)} への写像を与える。 この構成において重要なことは、X がパラコンパクト空間であれば、この写像は全単射であるということである。これが無限グラスマン多様体をベクトル束の分類空間と呼ぶ理由である。
※この「無限グラスマン多様体とベクトル束」の解説は、「スティーフェル・ホイットニー類」の解説の一部です。
「無限グラスマン多様体とベクトル束」を含む「スティーフェル・ホイットニー類」の記事については、「スティーフェル・ホイットニー類」の概要を参照ください。
- 無限グラスマン多様体とベクトル束のページへのリンク