火山ガス予報と防災
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/15 18:03 UTC 版)
火山ガスのうち、硫化水素、二酸化硫黄、塩化水素などは、動物にとっても人間にとっても有害であり、大量に吸引すると生命に危険が及ぶ。これらの火山ガスは、火山活動によって火口から噴出し、空気よりも重いため標高の低いほうへと流れていく。この火山ガスによる被害を軽減するため、火山ガスの予報体制が整えられ、三宅島で制度として確立された。三宅島では、島内をいくつかの地区に分け、多数の火山ガス濃度測定装置を設置し常時監視している。このデータと風などの気象データから総合的に判断することで、地区ごとに火山ガス濃度を予想することが可能となった。こういった制度は現在、観測網が整っている三宅島でしかできないため、三宅島のみが対象となっている。またこのほかの理由として、火山ガスが高濃度の状態が何年も続く中で、比較的濃度が低いときに島民が一時帰宅する機会を増やし、その際の安全性を確保するためということも挙げられる。
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