鉄損
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/10 05:55 UTC 版)
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鉄損(てつそん、てっそん)は磁性材料(代表的には鉄類)のコアを持つインダクタや変圧器などのコイルにおいて、そのコアの物性の為に発生する損失のことである(理想的なインダクタに交流を掛けた場合、損失はゼロである)。導線における損失である銅損と合わせて、電動機や発電機、変圧器などの効率を低下させる要因の一つである。
鉄損は主としてヒステリシス損と渦電流損から成る。
ヒステリシス損

縦軸:磁束密度 B
横軸:磁界の強さ H
ヒステリシス損(ひすてりしすそん)(履歴損失)は鉄心の磁区が交番磁界によって磁界の向きを変えるときの損失である。次のスタインメッツの実験式で表される。
渦電流損
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 04:29 UTC 版)
電動機や発電機、変圧器などの鉄芯において渦電流が発生した場合、鉄芯の電気抵抗によりエネルギーの損失が生ずる(この損失分のエネルギーは、ジュール熱による発熱とその外部への移動(放熱)という形で散逸する)。これを渦電流損と呼んでいる。これを低減するため、鉄芯には表面を絶縁処理した薄いケイ素鋼板などを重ね合わせたものが用いるなどの対策が一般的である。テープレコーダーの磁気ヘッドも同様に、フェライトではなく金属を用いる場合は積層型を用いて高域特性の劣化を防いでいる。一般に銅が使われる導線の主に電気抵抗による損失を指す「銅損」に対し、鉄芯に由来することから「鉄損」と言われるものの一部である。
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