沢蔵司伝説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/18 04:00 UTC 版)
沢蔵司(たくぞうす)は、江戸時代初期に江戸に住んでいたという修学僧。 元和年間、浄土宗の教義を究めたいと「沢蔵司」と名乗る僧が伝通院に入門した。当時、伝通院は浄土宗の関東十八檀林の一つとされ、教学の根本道場として、多くの修学僧が学んでいた。 沢蔵司は忽ち頭角を現し、3年で教義を究めるまでになった。ある日、伝通院高僧の廓山・極山の両和尚の夢の中に沢蔵司が現れ、「自分は千代田城内の稲荷大明神であり、長年の望みだった浄土の奥義を究めることができた。これからは元の稲荷神に戻るが、伝通院の守護神となって恩に報いたい。」と告げ、姿を消したという。そういう経緯から、当院に稲荷神を祀ることになった。 沢蔵司は蕎麦が好物とされ、伝通院門前の蕎麦屋によく行っていた。2021年(令和3年)現在も沢蔵司お気に入りの蕎麦屋(稲荷蕎麦「萬盛」)は営業を続けている。
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