永楽大典本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 15:55 UTC 版)
15世紀に入ると永楽帝が即位。永楽帝は西遊記を高く評価し、勅命によって編纂された百科全書である『永楽大典』(1408年成立)の巻13139「夢」字に、旧本西遊記のうちの「魏徴、夢に涇河の龍を斬る」の段が収められることとなった。およそ1,100字程度の抜き書きであるが、これは現行『西遊記』の魏徴斬龍故事に同じ部分があり、かなり近いプロットがあったことがうかがえる。文体はやや文語めいた白話文で、後の通俗小説と較べるとまだこなれていない。 『朴通事諺解』や『真空宝巻』には魏徴斬龍の話があった形跡が見られないため、永楽大典本はこれらより成立が新しいとみられる。この時期に魏徴斬龍故事が挿入された経緯については後述する。
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