セヴラック:水の精と不謹慎な牧神
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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セヴラック:水の精と不謹慎な牧神 | Les Naïades et le faune indiscret | 作曲年: 1908年 出版年: 1952年 初版出版地/出版社: Rouart-Lerolle |
作品解説
1908年に作曲された。同年に《日向で水浴びする女たち》も作曲されている。セヴラックの曲には組曲の形式で書かれたものが多いが、これらは単独のピアノ曲として重要な作品である。水を扱っているという点においても、ラヴェルの《水の戯れ(1901)》と共通する要素を見ることができる。
《日向で水浴びする女たち》が昼の明るいイメージを喚起するのに対して、この曲は夜の魅惑的な光と香りを漂わせている。「夜のダンス」という副題がついており、しなるようなリズムにのせて、煌びやかに音たちが戯れていく。テンポや調性の変化、音域、強弱の変化がめまぐるしく、自由できまぐれな曲の印象がより一層際立っている。なまめかしく、悦楽的な響きがなんとも心地よい作品であるが、演奏においては、つきぬけるような高音の響きをききながらも体の重心が浮き上がることなく、しっかりと支えをもたせておくように注意したい。演奏所要時間は約7分。
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