水の合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)
「ヘンリー・キャヴェンディッシュ」の記事における「水の合成」の解説
1781年、ジョセフ・プリーストリーは水素と空気を電気火花で爆発させると容器の中が湿ることに気付いた。これを知ったキャヴェンディッシュは追試を続けて、この反応では水が生み出され、反応の際に体積が5分の1だけ減少することを確かめ、この結果を1784年に発表した。 この反応は水素と酸素から水が合成されたこと、すなわち水は単独の元素ではなく化合物であることを意味する。しかしキャヴェンディッシュはフロギストン説の立場から、 水素 = 水 + フロギストン 酸素 = 水 − フロギストン と考え、この両者が反応して水が生成されたと解釈した。 また水素と窒素(当時はフロギストン空気と呼ばれていた)を電気火花で反応させると、硝酸が生成することも発見した。そして空気中の窒素をこの方法ですべて反応させ、さらに酸素も取り除くと、あとには何物とも反応しない少量の気体が残ると記した。この気体は1世紀以上あとの1894年、ジョン・ウィリアム・ストラットとウィリアム・ラムゼーによって再確認され、ライナス・ポーリングによってアルゴンと名付けられた。
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