民族誌上の地方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/15 08:07 UTC 版)
「リトアニアの地方行政区画」の記事における「民族誌上の地方」の解説
行政区画とは別に、文化的な観点から5つの地方に分けられる。 アウクシュタイティヤ (Aukštaitija) - 北東部リトアニア語で「高地」の意。アウクシュタイティヤで用いられていた言語がリトアニア語の基礎となった。 ジェマイティヤ (Žemaitija) - 北西部リトアニア語で「低地」の意。英語などではサモギティア (Samogitia) とも呼ばれる。ジャマイティヤ語は、標準リトアニア語との差異が大きく互いの話者間での意思疎通は難しいが、現在ではリトアニア語の一方言とされることが多い。 ズーキヤ (Dzūkija) - 南東部リトアニアでは最も人口密度が低く、また大半が砂地なため農業に不向きな土地である。人々は伝統的にズーキヤ方言を話すが、これはアウクシュタイティヤ方言の下位方言に位置づけられている。 スヴァルキヤ (Suvalkija) - 南西部ネムナス川の南に位置する。19世紀にポーランド立憲王国領とされたことで独自のアイデンティティが育まれることとなった。 小リトアニア (Mažoji Lietuva) - 沿海部小リトアニアの大半は、現在リトアニアではなくロシア・カリーニングラード州の領土となっている。小リトアニアのうち、現在リトアニア領となっている地域はクライペダ地方 (Klaipėdos kraštas) とも呼ばれ、現在ではジェマイティヤに含まれることも多い。 小リトアニアはかつてのリトアニア大公国の領土外の地域であり、プロシア語を話すプロイセン人の居住区であった。小リトアニア全域がプロイセン王国領であったころ、ロシア帝国領リトアニアで発行が禁じられていた書物は、小リトアニアでひそかに印刷されてリトアニアに持ち込まれていた。
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