比丘尼僧伽での活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 00:39 UTC 版)
摩訶波闍波提らの出家により比丘尼僧伽が成立する。摩訶波闍波提と共に出家した女性500人は釈迦族の女性で、カピラ城の女官であったとされる。 摩訶波闍波提の僧伽での活動は明確ではない。摩訶波闍波提が戒和尚となって出家した女性として『四分律』などには蓮華色の名が見える。森らは、そのほか『増一阿含』に名が記される50名など、初期仏教聖典に名が記される女性には、摩訶波闍波提の弟子が含まれていただろうとする。 また、律蔵のなかで比丘尼に関わる比丘戒・比丘尼戒の制戒因縁には、摩訶波闍波提の名が見える。森らは、これらの記述を「摩訶波闍波提の行為によって生まれたもの」「摩訶波闍波提の要請(質問)によって生まれたもの」「摩訶波闍波提が知って釈迦に伝えたことで生まれたもの」「摩訶波闍波提が比丘尼から聞いて釈迦に伝えたことで生まれたもの」の4つに大別できるとする。そのほかに、摩訶波闍波提らが釈迦、あるいは長老比丘から教えを受けるエピソードなどがある。 このように、摩訶波闍波提は比丘尼僧伽を運営して多くの弟子を設け、また比丘尼僧伽の運営規則の制定に重要な役割を果たしたと記されている。しかし森らは、こうした記述がどこまで史実かは明らかではないとしている。
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