正七角形の作図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 07:22 UTC 版)
正七角形をコンパスと定規(長さの計測が不可能なもの)のみによって作図することは不可能であることが証明されている。 しかし7はピアポン素数であるから、角の三等分を遂行する能力をもつ道具である印付き定規(長さの計測が可能なもの)を用いたり、あるいは折り紙を用いたりすれば作図可能であることもまた証明されている。 紀元前にアルキメデス(前287~前212)はその著書『円に含まれる七角形について』(英題: On the Heptagon in the Circle)において円錐曲線の交わりを使って正七角形を作図していたとみられるが、この本は現存しない。サービト・イブン・クッラ(826~901)などのイスラムの数学者が、アルキメデスの本に言及して、正七角形を作図しているという。 また複素数を経由するが、整数から加減乗除と平方根と立方根のみによって cos 2 π 7 = 1 6 ( 7 ⋅ 1 + 3 3 ⋅ i 2 7 3 + 7 ⋅ 1 − 3 3 ⋅ i 2 7 3 − 1 ) {\displaystyle \cos {\frac {2\pi }{7}}={\frac {1}{6}}\left({\sqrt {7}}\cdot {\sqrt[{3}]{\frac {1+3{\sqrt {3}}\cdot i}{2{\sqrt {7}}}}}+{\sqrt {7}}\cdot {\sqrt[{3}]{\frac {1-3{\sqrt {3}}\cdot i}{2{\sqrt {7}}}}}-1\right)} と表すことができる(一意に定まらない複素数の立方根のうちどれを採るかには注意せねばならないが)ことも作図可能性の証拠となる。なお、加減乗除と実冪根のみではこういった表示はできない。 その他、より汎用的なヒッピアスの円積曲線(英語版)の利用や角の七等分器を製作することによっても作図できる。 折り紙により正七角形が作図できる。 ネウシス作図(スライドと同時に回転が可能な目盛り付きの定規を用いる作図)により正七角形が作図できる。
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