欠点克服の研究
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 03:05 UTC 版)
臍帯血移植が他の方法(骨髄移植や末梢血動員幹細胞移植)に比べて欠点の一つは細胞数が少ないために生着率が悪いことである。生着率の悪さをカバーするためにいくつかの方法が研究されている。臍帯血は通常は静脈から輸注(点滴)で入れられ体内を巡るが、造血幹細胞が骨髄に届くまでに肺などの組織で捕まる細胞も多いと考えられている。そのために骨髄内に直接、臍帯血を入れる方法が試されているが、2011年現在のところまでは生着率の向上と言ったメリットははっきりしていない。また、臍帯血を2ユニット(2人の臍帯血)の移植を行う方法も試されている。2つの臍帯血が同時に移植されるが移植後100日までには移植された2ユニットの細胞のどちらかが優位になる(生着率の悪さをカバーする目的なので2ユニットの臍帯血の造血幹細胞のどちらか一方が生き残ってくれれば良い)。複数臍帯血移植では生着率は良く、再発率も低い傾向にあるが、急性GVHDは多い傾向にある。
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