櫻井ちかとは? わかりやすく解説

櫻井ちか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/17 15:23 UTC 版)

櫻井ちか(さくらい ちか、1855年5月19日安政2年4月4日) - 1928年昭和3年)12月19日)は、日本の教育者櫻井女学校、櫻井女塾を設立して、日本における初期の女子教育を担った。なお、自著でちか子との表記も見られる。

略歴

1855年(安政2年)東京日本橋で生まれる。1872年(明治5年)海軍士官櫻井昭悳(さくらいあきのり)と結婚。神田の芳英社、横浜の共立女学校で英語を学ぶ。洗礼を受け、キリスト教徒となる。その後、明悳もちかの影響を受けてキリスト教徒となる。

1876年(明治9年)日本人による初めてのキリスト教主義の女子学校として、桜井女学校を設立する[1]1879年(明治12年)同校は経営難に陥る一方で、ちかと昭悳夫婦は函館に赴任することとなった[1]。そこで、経営をアメリカ長老教会に移し(校長は矢嶋楫子)、1880年(明治13年)麹町に移転させた[1]。函館では函館女子師範学校で教鞭をとった。

1889年(明治22年) 櫻井女学校は新栄女学校と合併し、校名を「女子学院」とする[1]。矢嶋楫子が引き続き院長となった。

1895年(明治28年)東京本郷(向ヶ丘弥生町)に夫櫻井昭悳が開いていた向ヶ丘教会内に、家庭的小規模な寄宿学校を開設し、アメリカ女子教育を取り入れる。1898年(明治31年)に英語専門学校へと拡大し、名称を櫻井女塾と改名、さらに1933年(昭和8年)には櫻井女子英学塾と改名、1942年(昭和17年)昭和女子大学に吸収された。

1928年(昭和3年)逝去。享年73。

家族

  • 父・平野与十郎 - 上野黒門町で、幕府の神宝方(祭式用具等を扱う部署)の御用商人をしていた[2]
  • 夫・櫻井昭悳
  • 養女・倉辻ふき(1879-1945) - 2代目塾長。生後すぐにちか夫婦の養女となり、共立女学校を経て東京音楽学校卒業後、倉辻明義(1877-1945)と結婚、四男一女を儲けた[2]。夫の明義は大洲市に生まれ、旧制松山中学、早稲田大学英語政治科を卒業し、倉辻白蛇の筆名でやまと新聞編集長、読売新聞論説委員をしていた[2]。夫婦ともに東京大空襲により戦災死した[2][3]
  • 養子・満州男(1910-1977) - 倉辻ふき・明義夫妻の四男。櫻井昭悳没後にちかの養子となり、桜井家を継いだ[2]立教大学卒、商船会社勤務。
  • 曾孫・櫻井淳司(1940-) - 満州男の二男。牧師・教育者。1978年に現在のいわゆる「フリースクール」に繋がる草分け的存在である「ニューライフカレッジ」を福島県石川町に創立。『櫻井ちか小伝』を上梓[2]

主要著書

参考文献

  • 芳賀登ほか『日本女性人名辞典』(普及版) 1998年 日本図書センター ISBN 4-8205-7881-2
  • 『女子学院の歴史』[要文献特定詳細情報]
  • 『キリスト教歴史』[要文献特定詳細情報]
  • 櫻井淳司『櫻井ちか小伝』[要文献特定詳細情報]

脚注

  1. ^ a b c d 津田右子「日本の近代看護教育草創期の教育観を探る」『看護学統合研究』第3巻第1号、呉大学看護学部、2001年9月、8-26頁、doi:10.60171/00004893 
  2. ^ a b c d e f 遠藤由紀子「明治大正期の女子教育者 櫻井ちか・倉辻ふきに関する研究 ―「櫻井女塾」創立以前とその家族など―」『学苑』第965巻、昭和女子大学、2021年3月、62-64頁。 
  3. ^ (株)読売新聞社『読売新聞八十年史』(1955.12)渋沢社史データベース

外部リンク


桜井 ちか(さくらい ちか)

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かなでの妹で小学4年生少々気が強い性格ライブハウス切り盛りする年齢上のしっかり者だが、甘えたがったり旅行をねだる歳相応一面見せる。

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