模様と厚みの評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 14:27 UTC 版)
第17図 第17図の右上方面の黒模様は、模様の端と端を×で結んだ範囲の地が見込めるとして概算する。上辺の一・二線の×はサガリサガリ法による。ただしこの形は地模様であって、白が打ち込んで荒らす手がない訳ではない。その場合でも黒には打ち込んできた白を攻めて他で利益を得られる可能性があるので、それを配慮した模様の評価である。 第17図の左下隅は白の小目から生じる定石で、ほぼ互角とされる。従って黒の厚みは白の地と同程度の価値があると考える。サガリサガリ法で白地を概算すると12目なので、黒の厚みの価値も12目程度のはずである。厚みの先端から下辺の端まで斜めに引いた範囲で概算すると、黒の厚みの価値は10目だが、上方へのノビキリの将来性や隅の白への影響力などを勘案して、ほぼ互角と考える。 このように、模様・厚みの評価は定石・布石の評価などの経験則に基づく場合が多い。過去に例のない模様・厚みの評価は、ヨセの場合と同様に黒から打った場合と白から打った場合とを読んで、それぞれの一段落の局面を評価し、その平均を取る場合が多い。両者の局面の差が大きい場合そこへの着手が急がれるので、これは読みの問題に帰着される。
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