サガリサガリ法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 14:27 UTC 版)
第15図 第15図の上辺の黒地と白地を目算する。黒番なら右辺の黒1 - 3の後手ヨセを打ち、黒地7目と白地6目で黒が1目多くなる。白番なら同様に左辺の白1 - 3の後手ヨセを打ち、黒地6目と白地7目で白が1目多くなる。両者の結果を平均すると、黒地と白地は同じ大きさと考えられる。前章で述べたように両者の中間の形を想定すると下辺となり、黒地7目と白地7目で同じ大きさである。これは上辺の図から下辺の図に至るのに、下辺の黒1と白2のサガリを打ったと考えてよい。このように地の境界に近い石から盤端に向けて黒も白もサガリを打ったと考えれば、双方がヨセた場合の中間の形になることが多い。この目算方法をサガリサガリ法と言う。 第16図 第16図の上辺の黒地と白地を目算する。黒番なら右辺の黒1 - 3の後手ヨセを打った後、サガリサガリ法で白4 - 黒5を打つと見て、黒地8目と白地5目で黒が3目多くなる。白番なら左辺の白1 - 白3の後手ヨセを打ってから、サガリサガリ法で黒4 - 白5を打つとして、黒地5目と白地8目で白が3目多い。この2つの結果を平均すると、黒地と白地は同じ大きさと考えてよい。ここで双方がヨセた形の中間を想定すると下辺の形になり、黒地7目と白地7目で同じ大きさである。これは、上辺の図から下辺の図に至るのに、下辺の黒1 - 2および白3 - 4のサガリを打ったと見なせる。 第14図のシマリの評価も、地の境界に近い三線の石から盤端に向けてサガリサガリ法を適用したのと同じ結果になっている。このようにサガリサガリ法による目算は序中盤の地の概算にも、終盤の後手ヨセの評価にも、ほぼ妥当な値を与える。
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