概日リズムと疾患
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 04:05 UTC 版)
概日リズムにより、上記のように内分泌・代謝系および自律神経系も影響を受ける。 高血圧: 内因性カテコラミンは、ヒトにおいて活動を開始する起床時〜午前中にかけて分泌される。早朝高血圧が引き起こされる。また概日リズムを喪失すると、夜間に血圧の下がらないnon-dipper、夜にむしろ血圧が上昇するriserといった高血圧がみられる。こういった概日リズム障害をあわせもつ高血圧は心血管疾患を起こしやすい。 冠攣縮性狭心症: 副交感神経優位となる夕刻に発作が多く見られる。 気管支喘息: 日中は内因性ステロイドホルモンが分泌されている。減少する夕刻〜明け方にかけて発作が多く見られる(この他気温にも影響を受けている)。 糖尿病: 午前中は午後と比べ、カテコラミンやステロイドの影響を受け、インスリン需要が高く推移することが多い。インスリン注射療法では午前中の投与量を多くする。 アフリカ睡眠病:概日リズムのdisruptionにより日中傾眠や夜間の不眠などの症状が出て、治療なしではそのまま昏睡状態となり死に至る。
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