栄養の命名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 07:24 UTC 版)
当時は【英】Nutrition 【独】Ernährung の日本語として「営養」が用いられていたが「“営む”のではなく、“養い栄えさせる”のが栄養学の目的で、心身を栄えさせてはじめて頭も良くなるんだ」との主張のもと,「営養」を「栄養」に変更すべきだと主張した。この点に関し,井上善文氏(大阪大学国際医工センター 栄養ディバイス未来医工学共同研究部門 特任教授)が詳細な調査を行い,〔漢字「栄養」のルーツをたどって(フジメディカル出版)〕の中で発表している。調査の結論は〔〔営養〕を〔栄養〕に代えるように提言したのは須藤憲三と佐伯矩である。その証拠としての論文等を検索すると,須藤憲三のほうが佐伯矩よりも先に使用している。しかし,佐伯矩は1918年に正式に文部省に提言し,その後政府の刊行物で〔栄養〕が正式に用いられるようになった。〕 佐伯矩は1914年に私立栄養研究所を設立し,1920年には国立栄養研究所の所長となっていることが,この文部省への提言につながったものと考えられる。しかし,須藤憲三のほうが佐伯矩よりも〔営養〕を〔栄養〕に代えるように先に提言したのは間違いない。
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