架設と効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/07 15:14 UTC 版)
雷の影響を受けやすい架空電線路などに、避雷器などと併せて設置する。避雷針と併用して建物に設置することもある。架空送配電系統であれば、電線の直上にメタルワイヤを架設、短区間ごとに接地をとり、電線路に対して遮蔽角45度以内になるように架設する。架空地線による雷害防止効果は、電線路に対する遮蔽角と接地抵抗値の二つによるとされている。このため、重要な電線路などでは、架空地線を2条としてより効果を高めるようにする。遮蔽角45度の場合、90%近い保護率が得られるとされ、200m間隔で30Ω以下となる良好な接地をとった場合、誘導雷に対して十分な効果が期待できるとされている。 架空地線は、雷直撃時の逆閃絡の防止、誘導雷サージの低減、架空電線路近傍への落雷時に電線や支持物に発現するコロナストリーマの抑制などに効果があるとされている。また線路地絡時には、地絡電流の一部が架空地線を流れるので、電磁誘導障害の軽減効果もあり、架空地線と電線との電磁結合により電線上の進行波を減衰させる効果もあるとされている。
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