東京科学大学図書館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/26 06:32 UTC 版)
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大岡山図書館(2011年竣工)
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施設情報 | |
前身 | 東京工業大学附属図書館 東京医科歯科大学附属図書館 |
事業主体 | 東京科学大学 |
管理運営 | 東京科学大学 |
建物設計 | 安田幸一、竹内徹他 |
開館 | 2024年(東京科学大学図書館として) (前身:1882年) |
所在地 | 東京都目黒区大岡山 東京都文京区湯島 千葉県市川市国府台 神奈川県横浜市緑区長津田町 |
ISIL | JP-1003344 |
統計・組織情報 | |
蔵書数 | 1,032,866冊(2024年度末時点) |
館長 | 森川淳子 |
公式サイト | https://www.libra.titech.ac.jp/ |
備考 | グッドデザイン賞、日本建築学会作品選奨、BCS賞受賞(大岡山図書館) |
プロジェクト:GLAM - プロジェクト:図書館 |
東京科学大学図書館(とうきょうかがくだいがくとしょかん、英語: Institute of Science Tokyo Library)は、東京科学大学に付置された大学図書館である。
概要


東京科学大学図書館の前身は、1881年に設立された東京職工学校庶務掛の蔵書4,714冊(のちの東京工業大学附属図書館)と、1946年に設置された東京医科歯科大学附属図書館である[1][2]。
2024年に東京工業大学と東京医科歯科大学の統合により東京科学大学が設立されたことに伴い、両大学の図書館を統合して発足した[3]。以下の4館から構成されており、合計100万冊を超える蔵書を所蔵している[4]。
館名 | 所在地 | 延べ床面積(㎡) | 座席数(席) | 蔵書数(冊)[5] | 特徴 |
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大岡山図書館 | 大岡山キャンパス (東京都目黒区大岡山) |
8,588 | 752 | 645,704 | 外国雑誌センター館に指定されており、理工系レアジャーナル収集の役割を担う[5]。 グッドデザイン賞、日本建築学会作品選奨、BCS賞受賞[1]。安田幸一研究室設計[5]。 |
御茶ノ水図書館 | 湯島キャンパス (東京都文京区湯島) |
4,644 | 311 | 183,275 | 医歯学系専門図書館。M&Dタワー内(3・4階)に所在[5]。 |
国府台図書館 | 国府台キャンパス (千葉県市川市国府台) |
869 | 127 | 92,557 | 主に1年生向け。教養書や文学作品も備える[5]。 |
すずかけ台図書館 | すずかけ台キャンパス (神奈川県横浜市緑区長津田町) |
4,063 | 382 | 111,330 | 2021年にリニューアルされ、個人・グループ学習スペースが充実[5]。 |
役割・活動
図書館は、学術情報の収集・管理・提供に加え、オープンサイエンスの支援や研究データ管理の支援も推進している[6]。
学外者への資料利用開放も行っており、事前申請により入館可能である。ただし、一橋大学、東京外国語大学、国際連合大学の学生・教職員、および蔵前カード(卒業生証)保持者は事前申請が不要である[7]。また、これらに加え、御茶ノ水図書館は明治大学及び文京医学図書館コンソーシアム構成機関(東京大学(医学図書館)、順天堂大学(学術メディアセンター)、日本医科大学(中央図書館)、文京学院大学(本郷図書館))の学生・教職員も事前申請なく利用可能である[8][9]。
沿革
前身(旧東京工業大学附属図書館)
西暦 | 和暦 | 出来事 |
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1881年 | 明治14年 | 東京職工学校創立。庶務掛が図書・標本を保管[1]。 |
1923年 | 大正12年 | 関東大震災により全蔵書28,380冊を焼失[1]。 |
1929年 | 昭和4年 | 東京工業大学(旧制)に昇格し、附属図書館が法的に認知される[1]。 |
1976年 | 昭和51年 | 図書館業務の電算化が国立大学図書館協議会岸本奨励賞を受賞[1]。 |
1977年 | 昭和52年 | 外国雑誌センター館に指定される[1]。 |
1978年 | 昭和53年 | 長津田分館を設置[1]。 |
1982年 | 昭和57年 | 逐次刊行物データーベースシステムの設計が国立大学図書館協議会賞を受賞[1]。 |
1986年 | 昭和61年 | 学内LANによるオンライン目録検索サービスを開始[1]。 |
1995年 | 平成7年 | オンラインジャーナルの試行を開始[1]。 |
1999年 | 平成11年 | 電子図書館システムの稼働を開始[1]。 |
2001年 | 平成13年 | 長津田分館をすずかけ台分館に名称変更[1]。 |
2011年 | 平成23年 | 新図書館(のちの大岡山図書館)が竣工し、グッドデザイン賞を受賞[1]。 |
2013年 | 平成25年 | 新図書館(のちの大岡山図書館)が日本建築学会作品選奨及びBCS賞を受賞[1]。 |
2016年 | 平成28年 | 図書館キャラクター・グランプリ出展社賞(フィルムルックス賞)を受賞[1]。 |
前身(旧東京医科歯科大学附属図書館)
西暦 | 和暦 | 出来事 |
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1928年 | 昭和3年 | 前身の東京高等歯科医学校が創立[10]。 |
1946年 | 昭和21年 | 新八医科大学の1つとして東京医科歯科大学(旧制)に昇格し、附属図書館を設置[2]。また、併せて霞ヶ浦に新設された大学予科にも図書室が整備された[11]。 |
1950年 | 昭和25年 | 予科が千葉大学に移行され、予科図書室の図書も千葉大学附属図書館に移管されたものと考えられるが、詳細は不明[11]。 |
1958年 | 昭和33年 | 医学部進学課程・歯学部進学課程(のちの教養部)が、千葉大学文理学部から独立して、国府台分校となったことに伴い、旧陸軍兵舎を利用して国府台に東京医科歯科大学附属図書館分館が設立される[11]。 |
1964年 | 昭和39年 | 文部省令により、附属図書館分館は、通称だった国府台分館が正式な名称となる[11]。 |
1970年 | 昭和45年 | 老朽化していた国府台分館が新築される[11]。 |
2010年 | 平成22年 | 東京医科歯科大学附属図書館(のちの御茶ノ水図書館)がM&Dタワーに移転[5]。 |
統合後(東京科学大学図書館)
西暦 | 和暦 | 出来事 |
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2024年 | 令和6年 | 東京医科歯科大学と東京工業大学が統合し、東京科学大学図書館が発足。大岡山図書館、御茶ノ水図書館、国府台図書館、すずかけ台図書館の4館体制となる[3]。 |
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “東京工業大学附属図書館沿革(~2024.9)”. 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ a b “沿革”. 東京医科歯科大学. 2025年9月26日閲覧。
- ^ a b “東京科学大学大岡山図書館・すずかけ台図書館沿革(2024.10~)”. 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ “Library-Guide” (英語). 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ a b c d e f g “東京科学大学 図書館概要”. 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ “図書館(学びと研究、創造の場)”. 東京科学大学. 2025年9月26日閲覧。
- ^ “利用案内(学外の方)”. 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ “東京医科歯科大学図書館の利用を希望される相互利用協定校の方へ”. 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ “蔵前カードをお持ちの方は、事前予約なしで利用可能です”. 東京科学大学図書館. 2025年9月26日閲覧。
- ^ “東京医科歯科大学の歴史”. 東京医科歯科大学. 2025年9月26日閲覧。
- ^ a b c d e “国府台図書館”. 御茶ノ水・国府台図書館. 2025年9月26日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 東京科学大学図書館のページへのリンク