本来のアフォーダンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 08:09 UTC 版)
「アフォーダンス」の記事における「本来のアフォーダンス」の解説
ギブソンの提唱した本来の意味でのアフォーダンスとは動物と物の間に存在する行為についての関係性をあらわす言葉である。例えば人物Aと扉について語るのであれば、Aはその扉を引いて開けるという選択肢がある。この選択肢が存在するという関係を「この扉とAには引いて開けるというアフォーダンスが存在する」あるいは「このドアが引いて開けるという行為をアフォードする」と表現するのである。 要点は行為の選択肢そのものであるため、その扉が引いて開けられるのだと示すインターフェイスを持つか否か、ひいてはA自身がその扉を引いて開けることが可能だと認識しているか否かは全く関係がない。「トゲだらけのドアノブがついている」あるいは「ドアノブがついてない」ような状態であっても、Aに引いて開けるという行為が可能ならば、ドアはAに「引いて開ける」という行為の選択肢をアフォード(提供)しているのである。 これは逆にドアがアフォードしてるのは「引いて開ける」だけではないということも意味する。例えば「外す」「破壊する」「穴を開ける」といった行為も可能であるため、ドアはこれらも同時にアフォードしているといえる。このように、通常ある物体に存在するアフォーダンスは一つに限定されるものではない。
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