日本医師会の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:15 UTC 版)
さらに、世界医師会が発表する宣言文(リスボン宣言など)の翻訳文を日本医師会が公開しているが、そこでは「患者のオートノミー」は全て「患者の自律性」との訳で一貫し、2008年に採択された別の「プロフェッショナル・オートノミーと臨床上の独立性に関するWMAソウル宣言」では、カタカナ表記で「オートノミー」としている。この違いは、ソウル宣言では、オートノミーが医師についての事だからである。「患者のオートノミーは自律性」と訳しながらも「医師のオートノミーはオートノミー」とカタカナ表記で翻訳し、「オートノミー」の訳を意図的に異なるものにしているのである。 同様の意図的な「誤訳」は他でも指摘されており、「WMA(世界医師会)の考えが日本の医療界に浸透しないのは、日本医師会の『誤った認識』がそれを妨げているからでしょう。日本医師会は『WMAの考えを隠したい』という『意図』を持っているようです」・・・「日本医師会の訳では『個々の医師のあり方』を述べていることになります。これは『the medical profession』と『individual physicians』との区別を無くしたための『誤訳』です。一例を挙げましたが、このようなprofessionに関する『誤訳』はWMAの他の 宣言などでも一貫して出てきます。したがってこれは『意図的な誤訳』でしょう」。つまり、日本の医師会は、誤解や誤訳ではなく、意図があって意図的に行っている、と言える。
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