日本における医療社会学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 03:18 UTC 版)
「医療社会学」の記事における「日本における医療社会学」の解説
日本では、1960年代頃に、ようやく公衆衛生や精神衛生、看護などの分野で社会学や注目されるようになり、また社会学者もこれらの分野に目を向け始めるようになった。学会組織としては1974年に日本保健医療社会学会が発足し、また、東京大学などのいくつかの大学研究機関においても、「保健社会学」名の講座が設けられるようになったが、多くは「医療における」保健や看護の社会学(すなわち、保健社会学、看護社会学)としての性格を強く帯びていた。 したがって、今日でも、「健康と病気の社会学」への世界的な医療社会学の展開からみれば、日本では依然として研究者の層は薄く研究蓄積も十分ではない。この原因としては、第一に医療側に権威主義的、閉鎖的な傾向に基づく医療支配がなお強く残っており、外部からの参入や研究が困難であること、第二に、社会学側において、保健・医療の分野が重要視されてこなかったこと(欧米の社会学の教科書にはかならず健康・病気、保健・医療に関する章が設けられているが、日本の教科書には皆無である)が挙げられる。
※この「日本における医療社会学」の解説は、「医療社会学」の解説の一部です。
「日本における医療社会学」を含む「医療社会学」の記事については、「医療社会学」の概要を参照ください。
- 日本における医療社会学のページへのリンク