日本における仏頂尊勝陀羅尼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 15:04 UTC 版)
「尊勝仏頂」の記事における「日本における仏頂尊勝陀羅尼」の解説
尊勝仏頂に捧げられた陀羅尼として「仏頂尊勝陀羅尼」が知られる。これは、唱える事によって滅罪、生善、息災延命などの利益が得られるとして日本でも古くから知られ、多くの霊験談が残されている。特に百鬼夜行に巻き込まれた場合、この陀羅尼を唱えたり書き記した護符を身につけることによって難を逃れるとされ、『今昔物語集』などにその様子が記されている。 『今昔物語集』「尊勝陀羅尼の験力によりて鬼の難を遁るる事」(巻14の42)において、身に着けていた陀羅尼によって百鬼夜行を避けることができたとされる。 『江談抄』三の三十八「小野篁并高藤卿遇百鬼夜行事(小野篁ならびに高藤卿、百鬼夜行に遇う事)」において、小野篁が藤原高藤を意図的に百鬼夜行に遭遇させた折、高藤本人は知らなかったが、その衣服に縫い込まれた尊勝陀羅尼によってこれを退けた伝説が語られている。 『付喪神絵巻』において陀羅尼によって妖物どもの行列が駆逐される描写が見られる。
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