新自由主義と緊縮財政
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 18:06 UTC 版)
「緊縮財政政策」の記事における「新自由主義と緊縮財政」の解説
新自由主義の中心的なイデオロギーに緊縮財政がある。新自由主義は小さな政府を目指す経済政策だが、為政者がそれを推し進め国民に納得させるには、政府の財政難という理由付けが必要となる。本来、管理通貨制度の国は中央銀行を後ろ盾にして自国通貨建ての国債を発行することで、財源の制約を受けずに需要と供給の両面を強化することができる。裏を返すと、政府に財源制約がないならば、新自由主義政策を遂行する理由付けは難しい。 しかし、均衡財政こそが健全であり、政府の財政難ゆえに、財政拡大や減税などのケインズ政策や公共部門の機能維持ができないという口実があれば、公共部門から市場と自己責任に経済の比重を移す新自由主義政策を実行しやすくなる。サッチャリズムや小泉構造改革などの代表的な新自由主義政策では、緊縮財政とセットで公共部門の民営化や規制緩和が行われた。
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