新築地劇団と亡命
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:30 UTC 版)
新築地劇団はプロレタリア文学の代表作である小林多喜二の『蟹工船』(1929年3月に完成)を『北緯五十度以北』という題で、同年7月に帝国劇場で上演した。以降、久板栄二郎の『北東の風』や久保栄の『火山灰地』など盛んにプロレタリア演劇を上演していった。しだいに官憲の弾圧が激しくなり、1932年に土方は検挙を受けた。 翌1933年2月20日、小林多喜二は治安維持法違反容疑で逮捕、築地警察署において特別高等警察による拷問で死亡。3月15日には築地小劇場で多喜二の労農葬が執り行われた。 日本プロレタリア演劇同盟の代表として、妻・梅子や佐野碩とともにソ連を訪問。ソビエト連邦作家同盟第1回大会で日本代表として小林多喜二虐殺や日本の革命運動について報告を行った(1934年8月28日)。その内容はまもなく日本に伝わり、同年9月に爵位を剥奪された。土方は帰国せず、そのままソ連に亡命。
※この「新築地劇団と亡命」の解説は、「土方与志」の解説の一部です。
「新築地劇団と亡命」を含む「土方与志」の記事については、「土方与志」の概要を参照ください。
- 新築地劇団と亡命のページへのリンク