新々貿易理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:41 UTC 版)
クルーグマンらの理論は、産業内の諸企業に同一の生産費関数を仮定するものであった。これに対し、2000年代に入ると、同一産業内の企業の違いに注目するメリッツらの実証研究・理論研究が現れるようになった。これは、新貿易理論に対比して、「新新貿易理論」あるいは「新々貿易理論」と呼ばれている。 企業の異質性が企業の輸出に差異をもたらすことに理論的基礎を与えたのは Melitz [2003] である。Helpman, Melitz and Yeaple [2004] は、輸出企業と非輸出企業に関する分析を発展させ、国内企業、輸出企業、FDI 企業の国際化モードの差異が生産性における企業の異質性によるものであること明らかにした。しかし、Melitz [2003] や Helpman, Melitz and Yeaple [2004] による理論モデルは、各企業は「くじ引き」を引くようにしてランダムに格差の与えられた生産技術を用いて、差別化された財を供給する独占的競争モデルである。
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