断層と地割れの調査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 20:17 UTC 版)
古墳・住居・柱穴などのさまざまな遺構に断層が見つかった場合、断層面に直交するようにトレンチを開け、断層面の傾きから、正断層か逆断層かを判断する。日本の活断層の大部分は逆断層なので、逆断層を発見した場合は地震の可能性が強い。正断層の場合は地震に伴って生じた地盤の食い違いを示すことが多い。断層のみられる地層の上に別の地層があれば、地震発生の年代は上の地層の年代よりも前で、断層がある地層の年代より後だとわかる。 地割れが見つかり、地割れの内部がその地層の物質とは別の物質で埋まり、その上に新たな地層がある場合、地震の発生は上の地層と地割れが始まっている地層の間の時期となる。また、地震当時の地表部に堆積していた地層がまだ柔らかく、下位の地層が割れたときに一緒に割れずに内部に流れ込んだ地割れ跡もあるので、この場合は地震発生時期の推定に注意が必要である。
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