文学的な影響と批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 08:44 UTC 版)
この作品が出版された際に、アントニー・バウチャーはこの作品を「推理小説分野において、永く古典とされる作品。今年最も優れた作品ではなく、時を越えて優れた作品の一つ(one of the permanent classics in the detective field.... one of the best, not of the year, but of all time)」と讃えた。また Dorothy B. Hughesは「今年の最も重要な作品の一つというだけでなく、ミステリー史上に残る作品(not only one of the most important mysteries of the year, but of all years of mystery)」と評している。この小説は、英国推理作家協会が1990年に発表した「史上最高の推理小説100冊」の第一位に選ばれた。 ウィンストン・チャーチルはその著作 History of the English-Speaking Peoples(1956 – 58年)の中で、リチャードが塔の王子たちを殺害したと信じているとしながら「歴史に関する論争を提起する独創的な書籍が多く出ている(It will take many ingenious books to raise the issue to the dignity of a historical controversy)」と述べている。Alan Lascelles卿は、チャーチルとこの本について議論したことを書き残しており、おそらくはその7年前に出版されたテイのこの小説が念頭に置かれている。 2012年にPeter Hitchensは、『時の娘』について「これまで書かれてきた中で最も重要な本の一つ(one of the most important books ever written)」と評している。 Guy M. Townsend の推理小説 To Prove a Villain は同じテーマを扱っているが、テイの主張について「絶望的な門外漢で、クレメンツ・マーカムからの引用の「奴隷」になっており信用しがたい(hopelessly unprofessional and untrustworthy for her 'slavish' following of Clements Markham's argument)」と強烈な批判を加えている。 ジュリアン・シモンズは、『ブラッディ・マーダー』において、ブレント・キャラダインが史料探索の終わりになって初めて過去のリチャード三世無罪論を見つける、という不自然さを批判している。
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