政字銀の品位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 15:33 UTC 版)
規定品位は『旧貨幣表』で銀13%〔ママ〕(八割四分六厘引ケ)、銅87%〔ママ〕とされている。しかし、八割四分六厘引ケならば銀14%である((1-0.846)/1.1=0.14)。 政字銀の規定品位銀 銅 明治時代、造幣局により江戸時代の貨幣の分析が行われた。古賀による政字銀の分析値は以下の通りである。 金0.02% 銀13.50% 雑86.48% 雑分はほとんどが銅であるが、少量の鉛などを含む。 銀品位は宝永四ツ宝銀をも下回る江戸時代の銀貨の中では最低のもので、名目上は銀であるが、品位の上では銅の銀気を帯びたるものに過ぎないといえる。このように銅の含有率の多い銀合金は真鍮色から銅色を呈するため、貨幣製造時に、表面を銀色に見せるための色揚げが行われた。これは焼きなまして表面に酸化銅の皮膜を生じた丁銀を加熱した梅酢につけ、酸化銅および銅を溶解し、表面に銀が残るというイオン化傾向を利用した操作であった。
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