換装とその後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 17:45 UTC 版)
「60口径三年式15.5cm3連装砲」の記事における「換装とその後」の解説
この砲塔はロンドン海軍軍縮条約失効後、20.3cm連装砲塔へ換装することを前提にしていたとされることが多い。しかし、15.5cm3連装砲塔の旋回部直径は20.3cm連装砲塔のそれよりも680mm大きいこと(このため利根型の砲塔旋回部は通常の円筒形ではなく円錐形になっている)、20.3cm砲の砲身は15.5cm砲の砲身よりも長く、砲塔換装後は最上型の2番砲塔は1番砲塔との砲身干渉を避けるため仰角をかけて係止する必要があったことなど不自然な点があり、当初から砲塔換装が前提とされていたかどうかは疑問が残る。 最上型重巡洋艦の主砲換装に伴い撤去された15.5cm3連装砲は、大和型戦艦の副砲(当初は1隻あたり12門搭載、後の改装で1隻あたり6門に減少。砲身のみ再利用され、砲塔は新たに製作した)と軽巡洋艦大淀の主砲(1隻あたり6門。同型艦として仁淀の建造も計画されていたが起工前に中止されている)に流用された。 大和型戦艦や大淀に搭載されず余剰となった砲は揚陸されて陸上設置の高角砲台として活用された。広島県呉市郊外の冠崎西方丘上に3連装砲塔で、長崎県佐世保市南方の針尾島の錐崎古里に単装砲4基が高角砲台として確認されている。高角砲は、呉海軍工廠で製造中に米軍の爆撃により転倒している写真なども確認されている。
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