技法の広がり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 08:40 UTC 版)
大分県内の別府で行われている別府絞り(地獄絞り)は豊後絞りの系統に属するとされ、明治の中ごろ豊後絞りが絶える頃に始まり、温泉客の土産物として発展したもので、現在も小規模ながら生産が続けられている。 また、江戸時代の初期、尾張国(現在の愛知県西部)に移住した府内藩の藩医であった三浦玄忠の妻によって、有松・鳴海(現在の名古屋市緑区)に豊後絞りの技法が伝えられたと言われている。有松・鳴海では豊後では豆絞りと呼ばれる技法が「ぶんご」あるいは「三浦絞り」という名前で代表的な技法の一つとして現在まで伝わっており、これらを扱う業者は「ぶんごや」と呼ばれる。有松・鳴海絞りは1975年に伝統工芸品に指定されたが、三浦絞りは指定を受けた技法の中にも含まれている。なお、同じ技法がさらに秋田県へも伝わっているがこちらでは鳴海から伝わったことから「なるみ」と呼ばれる。
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