戦利品 (クルアーン)とは? わかりやすく解説

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戦利品 (クルアーン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/09 07:27 UTC 版)

戦利品
الأنفال
Al-Anfal
アル・アンファール
戦利品
啓示 マディーナ啓示
章題の意味 第1節に「戦利品アッラー使徒のものである」の語がある[1]
啓示時期 主にヒジュラ暦2年[2]
詳細
スーラ 第8章
アーヤ 全75節
ジュズウ 9 - 10番
ヒズブ 18 - 19番
ルクー 10回
語数 1243語
文字数 5299文字
前スーラ 高壁
次スーラ 悔悟
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音楽・音声外部リンク
Islam House.com - タルティール朗誦法による (朗誦者: ファーリス・アッバード)
音楽・音声外部リンク
Islam House.com - タジュウィード朗誦法による (朗誦者: ムハンマド・スィッディーク・アル=ミンシャーウィー)
戦利品のイメージ

戦利品』(せんりひん、アラビア語: الأنفال UNGEGN式: Al-Anfāl アル・アンファール)は、アル・クルアーン(コーラン)における第8番目のスーラである。主な内容は、バドルの戦いの啓示である。

本章の戦利品とは何であるか

  • バドルの戦いで獲得した戦利品のことである[3]
  • 戦利品は、神と使徒のものである。 - 1節
  • 財産というものは誘惑である。本当の大いなる報酬は、神の御許(おんもと)にある。 - 28節
  • どのような戦利品でも5分の1は神に、使徒(ムハンマド)に、近親者、孤児、貧者および旅人に分配する[4]。 - 41節
  • 預言者[5]は、捕虜を蓄えるのならば、地上の敵を存分に殺戮(さつりく)した後が、預言者としてふさわしいことである[6]。 - 67節
  • 人間たちは、現世のどうでもいい「財」というものを欲するが、神が欲するのは来世である。 - 67節
  • 万一、神が以前に出した規定[7]がなかったら、捕虜の獲得は、大変な罰を受ける行為である。 - 68節
  • 正当な、よい戦利品は貰ってよい。そのかわり、寛大で慈悲深い神を畏れ(おそれ)なければいけない。 - 69節
  • 預言者は、捕虜に言うべきことがある。それは、「神は寛大で慈悲深いので、捕虜の心の内に、よいところがあれば、捕虜として奪われたものよりも、よいものを授けたうえ、罪を許すであろう。」ということである。 - 70節
  • 何もかも捨てて神の道に奮闘した人々[8]や、その人々に避難所を提供し援助をした人々[9]は、来世で神による赦し(ゆるし)と賜物(たまもの)がある。 - 74節

アラビア語による『戦利品』全文

アル・クルアーン第8章 『الأنفال (戦利品)

関連項目

脚注

  1. ^ 日本ムスリム情報事務所 聖クルアーン 戦利品 (アル・アンファール)
  2. ^ 大部分は預言者ムハンマドマッカ(メッカ)からマディーナ(メディナ)に移住(ヒジュラ)後、マディーナで神(アッラーフ)により下された啓示である(マディーナ啓示)。
  3. ^ 井筒俊彦の翻訳版アル・クルアーンと、藤本勝次、伴康哉、池田修の共同翻訳版アル・クルアーンの解説による。
  4. ^ ムハンマドは、その自らの取り分を、自らの用途のほか、貧者の救済に充てた。それまでのアラブ部族社会では、戦利品は、4分の1がアラブ部族の長のもの、4分の3が部族員のものであった。
  5. ^ ムハンマドは、最大にして最後の預言者である。
  6. ^ 殺さずに捕虜にしたほうが、身代金が取れるので得であるが、第一にするべきは信仰の敵を倒すことであった。
  7. ^ 神が以前に、「捕虜を獲得して、更に身代金を取ってよい。」という規定を出したのであろうと、アル・クルアーンの翻訳者の1人である井筒俊彦は解説する。
  8. ^ ムハンマドに従いマディーナ(メディナ)に移住(ヒジュラ)した移住者(ムハージルーン)のこと。
  9. ^ マディーナ(メディナ)在住の援助者(アンサール)のこと。

外部リンク


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