心筋シート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 21:22 UTC 版)
患者自身の筋肉を5 - 10g程度摘出し、それを培養してシート状にして患部(左心室)に貼り付ける治療法。その心筋シートを用いて弱った心臓のポンプ機能を回復しようという試みである。動物実験ではポンプ機能が回復されることが確認されている。欧米ではすでに実施され、重篤な不整脈などの副作用が報告されている。日本国内では2007年5月、大阪大学の澤芳樹教授によって骨格筋由来の筋芽細胞シートを開発、2015年9月に世界初の心不全治療用再生医療製品「ハートシート」の製造販売承認(条件期限付き)取得、2016年に販売を始めている。次にiPS細胞由来のヒト心筋シートが開発され、動物実験が実施された。重症心不全患者の心臓に移植する初の臨床研究(First in Human試験)は2019年秋に予定されていたが、延期となり、2020年1月に虚血性心筋症の患者に対して実施された。
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