心筋保護液の目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 02:22 UTC 版)
開心術における心筋保護液は、以下の目的で使用される。 心臓を静止状態にする 心停止状態は元々心臓の冷却(低体温)により行われたが、高カリウムをベースにした心筋保護液により可逆的な心停止が迅速に得られるようになった。これは手術操作を容易にするだけではなく、左心系の心腔開放中に生じる空気塞栓を減少出来る利点がある。 心筋のエネルギー需要を減少させる 開心術の多くでは上行大動脈に遮断鉗子がかけられ、持続的な冠血流は途絶する。そこに心筋保護液を使用することにより、心筋のエネルギー需要を減少させ、遮断時間の延長を得ることが出来る。結果として、虚血時間が長時間にわたっても心機能を保つことが出来るようになる。
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