後半の出来事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/18 03:43 UTC 版)
前半とは趣を変えて、喜劇的な箸休めの小話が語られる。 桐壺帝に仕える年配の女官で血筋、人柄の申し分ない源典侍には、希代の色好みという評判があった。好奇心旺盛な源氏と頭中将は冗談半分で彼女に声をかけていたが、年をわきまえずあからさまな媚態を振りまく彼女に辟易としている。 源典侍のもとに泊まった夜、源氏は何者かの襲撃を受け太刀をとって応戦するが、掴み掛かってみると相手は頭中将であった。わざと修羅場を演じて源典侍を仰天させた二人は、調子に乗って掴み合いをするうちにぼろぼろになってしまう。大笑いしながら帰った翌日、職場で顔を合わせた二人は昨日の騒動を思い出して、互いにそ知らぬ顔で笑いをかみ殺すのだった。 その年の秋、藤壺は中宮に立后。一番早くに入内し、長年仕えていて今東宮の生母である弘徽殿女御は、「長年仕える自分を差し置いて、なぜ藤壺が中宮に」と激怒。桐壺帝に窘められる。源氏も宰相(参議)に進むが、ますます手の届かなくなった藤壺への思慕はやむことがなかった。
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