往還回向とは? わかりやすく解説

往還回向

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/15 15:10 UTC 版)

回向」の記事における「往還回向」の解説

曇鸞は、『浄土論註』巻下において、「往相おうそう)」、「還相げんそう)」の二種の回向があると説いた。 「往相回向」とは、「往生浄土の相状」の略で、自分善行功徳を他のものにめぐらして、他のものの功徳として、ともに浄土往生しようとの願いをもととして説かれる。 「還相回向」とは「還来穢国の相状」の略で、浄土往生したものを、再びこの世衆生を救うために還り来たらしめようとの願いを言う。この利他はたらきも、阿弥陀仏の本願力の回向よる。 浄土真宗においては親鸞の「末法衆生は、回向すべき善行完遂かんすいしえない。」という自己反省によって、法を仰ぎ法の力受け取ろうとする。 浄土への往生往相)も、阿弥陀仏の本願力によるのであって阿弥陀仏がたてて完成した具備名号はたらきによるとして、名号回向されるという。 よって往相還相ともに阿弥陀仏の本願力として、仏の側から衆生功徳回向されるものとする。これを「他力回向」という。 具体的には、江戸時代讃岐庄松という妙好人が「私が捨てた念仏喜んで拾う者がいる」と言うように、称名声を聞いた時に浄土からこの我々に働きかけているすがたと感じて、それに応えて称名をする姿を言う。

※この「往還回向」の解説は、「回向」の解説の一部です。
「往還回向」を含む「回向」の記事については、「回向」の概要を参照ください。

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