形態、種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 17:09 UTC 版)
「アフリカナイズドミツバチ」の記事における「形態、種類」の解説
よく使われる「アフリカナイズドミツバチ」という言葉だが、群れによってセイヨウミツバチの交雑割合は様々であり、科学的に厳密な定義は難しい。アフリカミツバチはセイヨウミツバチより体長が小さく、巣のマス目も小さいため、交雑種であるアフリカナイズドミツバチもセイヨウミツバチよりは小さい。翅の長さもセイヨウミツバチより小さい。ただし、個体によって差があるため、形態で判定するには通常は相当数のサンプルを採取して統計的な解析をしなければ決定することはできない。しかも、アメリカ南東部には同じく小型であるエジプトバチ (Apis mellifera lamarckii) との交雑種もいるため、判別は非常に難しい。そのため現在は遺伝学的スクリーニングで判別することが多いが、設備の整った施設でなければ実施できないのが難点である。 アメリカのアフリカナイズドミツバチには2つの系統がある。一つは「アフリカミツバチ由来のミトコンドリアDNA、セイヨウミツバチ由来の核DNA」を持つもの」を主とするもの、もう一つは逆に「セイヨウミツバチ由来のミトコンドリアDNA、アフリカミツバチ由来の核DNA」である。その割合は前者が断然多く、1989年のDNA調査では北限付近で90%程度であった。ミトコンドリアDNAは通常母親由来であることから、アメリカで繁殖しているアフリカナイズドミツバチは、最初に逃げ出した女王蜂を継ぐ系統であることを示唆している。その後数年で交雑が進み、後者の割合も少しずつ増えている。しかし、後者は生存能力が低く、群れは持続しない。
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