座敷袴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 00:38 UTC 版)
座敷袴は作業着であった山袴(襠〈まち〉がある襠有袴〈まちありばかま〉)の対義であり、正装など改まった席で着用する袴を意味する。明治以降に紋付羽織と組み合わせて男子の礼装に使用すようになった馬乗袴は、山袴の用途から例外となり座敷袴とされる。 馬乗(うまのり)袴 名称通り乗馬するために襠を高くし、裾が邪魔にならないようやや広く仕立てた野袴の一種である。身分制度があった江戸時代までは使う反物が地位によって異なり、大名は絹を用い、下級武士は縞模様が入った木綿が多かった。いずれにしても、野袴の特徴である裾に黒色のビロードなどで裾縁を施すことを常としたが、木綿製では縁どりを省略する例もあった。近代においては仙台平などの縞の絹地で作った場合には、紋付羽織と合せて体裁を整え礼装とする新しい方法もできた。 行灯袴 明治中期頃から女学生が着用していた袴を、裾さばきのしやすさから後に男子も略式として使用するようになった。筒状のスカートの形状になっているが、外見上は襠有袴と同じとなっている。男女用で前後の襞の数が違う。女学生の制服から発達したことにより女袴と呼ぶこともある。
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