序聴迷詩所経
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 04:51 UTC 版)
杏雨書屋所蔵。170行が残る。羽田亨によれば敦煌文献であり、「支那の某氏」から高楠順次郎経由で羽田亨の手に入った。これも「一神論」と同じころの著作であり、奇怪な文章で書かれている。仏教や忠孝について説いているところから、翻訳ではなく、キリスト教の教義を唐の国情にかんがみて潤色を加えたものだろうという。 十戒に相当する「天尊の十願」が記されているが、偶像崇拝の禁止、および安息日を守ることは記されていない。 後半部分にはマリアの受胎からはじまってイエス・キリストの生涯を記す。 題の意味はよくわからない。羽田亨は「序聴」は「イエス」の音写(「聴」はおそらく「聡」の誤字かという)、「迷詩所」は「迷詩訶」の誤りで「メシア」の音写と考えた。
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